糖化は知れば知るほど、たちが悪く、またさまざまな角度から私たちに影響を与えてきます。
そのためもはや防ぐことなどできないのではないかとすら思わせる。
しかし、ありました。対抗策が・・・
生きている以上、糖化をゼロにすることはできませんが、食事をはじめとする生活習慣を変えることで、糖化を賢く予防できます。
それはほんの些細なことで変化を生みます。
さあ、今日から反撃を始めましょう。
血糖値の急上昇を防ごう
食事をすれば血糖値がは必ず上昇しますが、急上昇することは良くありません。
高血糖状態になると糖化が起こりやすくなります。
これにはさまざまな条件や行動が影響しています。
そのためほんの少しだけ良い方向にむけるだけで糖化を防げるかもしれません。
朝食は抜かない
朝食を抜いてしまうと、何も食べていないので血糖値が低い状態が続きます。
血液中の糖分は人間のガソリンのようなものです。
全くなしというわけにいかないので、体は血糖値をあげるホルモンが分泌されます。
この状況では昼食を取ると食後の血糖値は急激に上昇します。
そのため体はインスリンを大量に分泌して血糖値を下げようとしますが、かなり急激に落ちるため強い眠気を感じます。
空腹の時間が長いと摂取量は同じでも血糖値が急上昇しやすくなります。
また、食間が長いとドカ食いしやすい傾向にあります。
すい臓にも負担がかかる
このようにホルモンの影響で血糖値が激しく上下することは、糖化を促進します。
また、インスリンを分泌しているすい臓にも大きな負担がかかるため、糖尿病などの発症リスクが上がってしまいます。
きちんと「1日3食」とるように心がけましょう。
早食いしないでゆっくり食べよう
血糖値を下げるホルモンであるインスリンがでるには、糖が腸で吸収されてすい臓が反応してから分泌されます。
早食いしてしまうとどうしても時間差が生まれるため、インスリンがでるまでに血糖値は急上昇します。
高血糖状態はとても糖化リスクが高いのです。
満腹感を得よう
人間は食べ始めて20分ほど経つと、レプチンというホルモンが分泌されて脳に満腹感を感じさせます。
そのため早食いをすると脳が満腹感を感じるよりも早く、かなりの量を食べてしまえることになります。
大量に食べ物が入ってくれば血糖値はガンガン上昇します。
ゆっくり良く噛んで食べることで満腹感を得て食べ過ぎることなく、血糖値の上昇も緩やかにすることができます。
野菜から食べよう
糖質は腸で吸収されるので、食べる順番で血糖値の上昇が緩やかになります。
野菜やきのこ、海藻などの食物繊維が多い食べ物が入ると、腸まで移動するのに時間がかかるようになります。
また、食物繊維があると腸は糖質の吸収に時間を必要とします。
このようにゆっくりと糖質の吸収がおこなわれることで、血糖値を下げるホルモン「インスリン」の分泌が間に合います。
定食などを注文した際には、野菜から食べて汁物、メイン、そしてごはんへと食べるだけで糖化予防の食べ方となります。
簡単なことなので習慣にできるといいですね。
ネバネバ食材を食べよう
- 里芋
- オクラ
- 納豆
- なめこ
- モロヘイヤ
これらの食材はネバネバがありますが、ネバネバ成分はペクチンやムチンという食物繊維の一種です。
この食物繊維はネバネバによって糖質や脂質を包み込んで、体内での吸収を抑える働きがあります。
そのため血糖値の上昇を抑えてくれます。
また、オクラや納豆、モロヘイヤなどマグネシウムや鉄、亜鉛などミネラルが豊富に含まれていて、インスリンの合成に必要な成分であったり、インスリンの効果を高める効果があるので血糖値の上昇を抑えるのに役立っています。
ネバネバ食材は糖化対策に有効な食べ物ですね。
食べ方を改善しよう
血糖値が低ければ、糖化する可能性はグッと下がります。
実は血糖値は食べ方によって大きく変化します。
そのため上手に工夫するだけで糖化を抑制することができます。
だらだら食べるのはやめよう
早食いは血糖値の急上昇をまねきますが、だらだらと長時間食べ続けることも良くありません。
食べ放題などでは、ゆっくりと話ながら長時間食べ続けることになります。
食事を取り続けることは、血糖値は高い状態で下がることなく続いています。
とても糖化しやすい状態が長時間続いているわけです。
食べ物にはGI値が存在する
GI値(グリセミックインデックス値)と呼ばれる数値があります。
食べた後、血糖値が上がりやすい食品を数値化したものがGI値です。
これはブトウ糖を100という基準にした時、その食べ物がどれぐらい100に近いか?ということで食後の血糖の吸収速度を数値化したものです。
食べてから30分から1時間くらいで血糖値は高い状態になりますが、低GI値の食べ物を選ぶようにすれば血糖値の上昇を緩やかにすることが可能です。
炭水化物は精製されるほど高GI
玄米:56 ⇒ 白米:84
全粒粉パン:50 ⇒ 食パン・フランスパン:95
他にも、もち、そうめん、うどんなどもGI値が高いですね。
白い炭水化物にその傾向があります。
このように精製されると、食物繊維がなくなってしまうため糖質の吸収が良くなってしまいます。
そのためライ麦パンや蕎麦などは低GIとなっています。
続いて肉と魚、野菜、海藻と低GIな食品となっています。
海藻などから食べるようにして、できるだけ玄米やライ麦を選ぶようにしたいですね。
特に気をつけよう
素早い水分補給に、と飲まれているスポーツドリンクですが、ものすごく糖化しやすい飲み物なので注意が必要です。
使われている果糖ブドウ糖液等がその要因です。
同じように炭酸飲料でもよく使われています。
液体は個体よりも遥かに吸収しやすく、糖化への道のりは近くなってしまうでしょう。
おやつはほどほどに
糖質は腸管から吸収されるため、食事をして吸収までの道のりに1時間ほどかかります。
そのため血糖値のピークは食後から1時間後になり、健康な人なら2時間後には血糖値は正常値になります。
食事と食事の間におやつを食べてしまう場合、下がるべき血糖値は食べたことでまた上がり、血糖値はずっと高いままです。
糖化してAGEsが発生しやすい習慣です。
我慢できない場合は食べるなら糖分が低くて、食物繊維の多いものにしましょう。
適量のフルーツやこんにゃくゼリーなどになりますね。
もちろん食べないのが一番。
糖化を防ぐ習慣を取り入れよう
お茶を飲もう
世の中にはさまざまな種類のお茶が存在しますが、お茶の中には糖化に対して効果のある成分を持つものがあります。
これらを利用して糖化に対抗するという方法です。
飲むだけなので非常に簡単なので、食事の際の習慣にできれば継続することも難しくありません。
例えばこんなお茶
- 甜茶
- ドクダミ茶
- どくだみ茶
- ルイボスティー
- ローマンカモミールティ
- ヨモギ茶
- 緑茶
- 柿の葉茶
- シソ茶
- グアバ茶
- バナバ茶
- ハマ茶
- クマザサ茶
- 西洋サンザシ茶
- ブドウの葉茶
糖化に対する効果
どのお茶もポリフェノールなどが含まれているようで、お茶の効果はそれぞれ違っており
- 血糖値の急上昇を抑えることで糖化を防ぐ
- AGEsの生成を抑制
- 糖質の分解を抑制
このように糖化に対する効果も違っているが、糖化対策のお茶はすごくたくさんある。
お茶は薬ではないし、飲んですぐになにか起こるわけではなく、糖化は毎回のこと。
そのため食事の際のおともに採用してもらえたら一番いいでしょう。
効能よりもお茶の味や香りなど好み選び、継続することが大切です。
モノによってはクセが凄いお茶も中にはありますから。
クエン酸を取ろう
クエン酸とは主に酸っぱい味がするものに含まれ、レモンなどの柑橘類やお酢などに含まれている成分です。
クエン酸も糖化に有効な成分のひとつです。
人間の身体はブトウ糖を燃焼する機能があり、クエン酸を取るとこの機能が高まる作用があります。
また、食品中のAGEsを減らす働きもあるので積極的に摂取したいものです。
サラダに塩コショウとレモンや酢などで食べれば、食物繊維も取れてクエン酸も一緒に摂取できて好都合です。
また、唐揚げにレモンがついていたりしますが、レモンをかけるとAGEsの生成が半分に抑えられます。
どうやらおいしさだけではなく、理にかなっているようです。
食後にウォーキング
食後のウォーキングは有効です!
運動して筋肉を使うことで、血液中にある糖を使って血糖値を下げてやろうって狙いです。
食事をすると血糖値はぐんぐん上昇し、1時間後あたりがピークとなります。
血糖値の高い状態は体が糖化しやすい状態です。
これを避けるため食後に15~30分程度のウォーキングがおすすめなのです。
食べた後のウォーキングは、少しめんどくさいなと思うところがあるでしょう。
しかし、糖化だけでなく糖尿病や心筋梗塞、脳卒中などのリスクを下げる効果もあります。
また、骨に刺激を与えると骨密度が上がるため、かかとに衝撃が伝わりやすいソールの薄いシューズを選ぶと良いでしょう。
骨も糖化するため予防となり、骨粗しょう症の対策にもなる。
めんどくさいけど効果はいいことがたくさんです。
6時間以上眠ろう
人間にとって睡眠はさまざまな効果のある究極の回復方法です。
逆にいえば睡眠不足は体にとって相当な影響力を持つということです。
睡眠はさまざまなホルモンの分泌を促し、体内に新たな細胞を作りだし、老廃物や老化物質、AGEsなども排出してくれます。
眠りは、糖化対策にも非常に効果的です。
そのため少なくとも6~7時間の睡眠はとりたいところです。
ポリフェノール
色の濃い果物などによく含まれる成分で、ブルーベリーなどにはアントシアニンなどが有名です。
これらは活性酸素を抑える効果があり、その結果AGEsの生成を抑制することにつながっています。
そのため果物を積極的に取りたいところですが、果物に含まれる糖分、果糖は非常に毒性の強いAGEsを生み出す要因となります。
果物は皮など丸ごと摂取すると、繊維とポリフェノールも一緒に取れて糖化のリスクが低減します。
ジュースなどは大切な部分である繊維やポリフェノールを捨てて、果糖をたっぷりと含んでいます。
少量の果物を丸ごと食べるようにしましょう。
オリーブオイルをかけよう
炭水化物を摂取するときに、脂質が一緒に入ると食後の血糖値が上がりにくくなります。
おすすめはオリーブオイルです。
オリーブオイルを摂取することで、腸での糖質の吸収を遅らせることができます。
また、オリーブオイルは他の油と違い、酸化しにくくオレイン酸が豊富に含まれています。
そのため善玉コレステロールを増やし悪玉を減らすことで、成人病予防に効果的な油です。
パンやごはんにもかけてみては?
抗糖化物質カルノシン
カルノシンは動物の筋肉や肝臓の中にあり、鳥の胸肉などに多く含まれている物質です。
カルノシンは抗酸化作用と血糖値を調整する作用がある物質です。
活性酸素は糖化をより加速させますし、血糖値が高いことも糖化しやすくなる原因です。
そのため鶏胸肉を食べれば糖化対策になり、AGEの発生を抑えることができます。
ビタミンB群
ビタミンBはたくさんの種類がありますが、ビタミンB1は糖質を代謝するために必要な栄養素のひとつです。
また、ビタミンB6もAGEの吸収を抑える働きがあるなど糖化に対して効果があります。
おすすめはきのこ類です。
ビタミンB郡をまとめて摂取できて食物繊維も豊富です。
また、ナッツ類にも多く含まれていておすすめです。
サプリメントの使用も効果的です。
ビタミンB郡をまとめて摂取しましょう。
αリポ酸
αリポ酸はブドウ糖の代謝を促進するため、糖化を防ぐ作用があります。
また、強力な抗酸化作用がある物質で、ビタミンCの約400倍と言われています。
身体の酸化はAGEsを作り出す要因のひとつでもあるので防ぎたいところ。
αリポ酸が含まれている食べ物があります。
- ブロッコリー
- ほうれん草
- トマト
- にんじん
このような緑黄色野菜やレバーに含まれています。
しかし、残念ながらその含有量は非常に少なく、食事から摂取することは難しいようです。
人間は体内で生成することができるのですが、年齢と共にその生産力は低下してしまいます。
αリポ酸については、サプリメントの利用が効果的かもしれません。
まとめ
調べてみると糖化への対抗策は思ったよりもたくさんありました。
多すぎて良くわからなくなったかもしれない。
まとめると・・・・
食べ方
食べるときはサラダから食べよう。
海藻が入っていればさらに良い。
ドレッシングはオリーブオイルと酢やレモンでできていれば最高です。
サラダの後に、お味噌汁などの汁物、鶏肉や魚などを食べ、ゴハンは雑穀米だと効果的。
良く噛んでゆっくりと・・・
このように食べて、血糖値の急上昇を抑えましょう。
食事の際には、緑茶などを一緒に摂取すると糖化しにくくなります。
デザートが食べたい場合は、少量の果物を皮ごと食べましょう。
ポリフェノールは皮にたくさん入っています。
食後
食後はできるだけ早めに、歩いたりして血糖を使ってしまいましょう。
食べ過ぎないようにしよう!そのあとの運動は億劫に感じてしまう。
習慣を改善しよう
糖化とは関係なさそうな睡眠時間ですが、身体の調整をするホルモンの分泌に関わるのは睡眠です。
睡眠不足は糖化に対しての抵抗力も低下してしまいます。
朝食は必ず取る生活習慣にしましょう。
空腹時間が長すぎることも良くありません。
キノコ、海藻、野菜を積極的に取ろう!