顔の肌は衣類を着ている部分とは違って様々なモノにさらされています。
そのため肌の洗浄は皮膚本来の機能を維持して、健康的で美しい肌を保つための重要なスキンケアの一つです。
一見何も汚れていないように見えるお肌、汚れってなんだろう?
外からの汚れ
- ほこりや土などの環境によるもの
- 化粧品
- 化学物質(排気ガス、たばこの煙など)
- 食品
- 皮膚表面に付着した細菌、真菌、ウイルスなど
外からの汚れには様々なモノがあります。
排気やたばこの煙、ホコリなど、空気中のよごれにに常にさらされています。
このような外からのこれらの外因性の汚れは、目に見えるものから小さすぎて見えないものまでたくさんありますが、化学的、物理的刺激やアレルギーをもたらすなどの悪影響を皮膚に与えます。
とくにアトピー性皮膚炎や皮膚の湿疹などを持っている人は、悪化する原因となります。
内側からの汚れ
- はがれた角質
- 皮脂
- 汗
- 皮膚の新陳代謝に由来する汚れ
- 皮膚の常在菌の代謝産物
このような皮膚の汚れのほとんどは、私たちが生きていくため必要となる皮膚の生理的な代謝産物です。
どれも皮膚にとって重要な働きをしていますが、これらも時間とともに皮膚の汚れとなります。
皮脂や汗などは放置しておくと、その表面にホコリや花粉、アレルギー反応の起因物質などが付着しやすくなります。
また、汚れには様々な細菌が繁殖したり、皮脂は過酸化脂質に変化し、汗などに含まれる尿素や乳酸などが刺激物質となるなどします。
洗顔をしよう
肌をキレイに洗浄し、皮膚本来の機能を維持することは、健康で美しい肌を保つための重要なスキンケアのひとつと考えられます。
たとえ、湿疹や皮膚炎など何らかのトラブルがあったとしても、洗浄によって分泌物や汚れを取り除くことでそのあとのケアも効果的になる。
化粧品の特にファンデーションなどは塗った半日後には、汗、皮脂、垢、チリなどが混在しており、お肌に悪影響を与える明らかな汚れです。
しかし、ほとんどの場合、通常の洗顔で落ちないのでクレンジングが必要になります。
クレンジング
ファンデーションなどの化粧品などは汗に強く、皮膚にしっかりと付着するために油性基剤でできていて肌にしっかりとくっつくようになっています。
化粧品は落ちにくいことも売りにしているので、洗顔料で洗っただけではキレイに落とすことはできません。
そのため、クレンジングによって、メイクなどの油性の汚れを落とす必要があります。
クレンジングオイルなどは、油が油に溶けやすい性質を利用してメイクを浮かせて落とします。
油を油で浮かせたあとは、界面活性剤によって水と油が混ざる現象(乳化)を利用してメイクを洗い流すことができます。
しかし、残寝ながら界面活性剤は肌に刺激があるので負担になります。
負担をかけてまで落とさないといけない?
クレンジングをすると肌には負担になりますが、メイク汚れが肌に残っていると困ることがあります。
毛穴のつまり
メイクは、毛穴の中まで入り込んでしまっています。
きちんと洗い落とさなければ、毛穴につまり肌荒れやニキビの原因にもなります。
浸透しにくい
汗や水に強いメイクアップ料が肌に残っていれば、その部分は化粧水や美容液などが浸透しにくくなります。
高級な美容液も入らないのでは意味がなくなってしまいます。
洗顔料で洗おう
クレンジングは油性の汚れを落とすことに特化しています。
しかし、汚れは油性のモノだけではありません。
そのため、水性の汚れを落とすために洗顔料による洗浄も行うべきです。
朝の洗顔は必要?
朝の起きたとき、多くの人が顔を洗うでしょう。
このとき洗顔料を使う必要はあるの?と思ったことはあると思います。
人は寝ているうちに汗をかき、皮脂が分泌されています。そのうえからホコリなど微細な汚れが付着しています。
これらを洗い落とすためにも朝も洗顔料によってきちんと行うべきです。
しっかり泡を立ててから洗おう
人間の皮膚は衝撃にも耐え、一見丈夫に見えますが、皮膚の表皮はとても薄く繊細なものです。
洗顔をする際、優しく洗おうと思ってはいるでしょう。
しかし、こすりすぎて肌にダメージを与えてる人がたくさんいます。
特にニキビや毛穴の黒ずみなどを気にする人ほど、強くしっかりと落とそうとする傾向にあります。
洗顔ときに肌を摩擦することは、肌荒れの原因とひとつとなっています。
大切なポイント
洗顔時に大切なことはよく泡立てることです。
たっぷりと作った泡はお肌と指が接触することを防ぐ、クッションの役割を果たし、汚れを包み込んで洗い流してくれます。
泡の量は卵1個分くらいが理想です。
泡立てネットなどを使えば簡単にたっぷりと泡を作り出すことができます。
洗顔料の使用はシワの原因になるのか?
洗顔料を使って顔を洗うことは同時に皮脂を落としてしまいます。
そのため、洗顔をして皮脂を取り過ぎると、乾燥してシワになると思っている人が多いようです。
しかし、そんなことはありません。
肌の乾燥は皮脂によって守っているわけではありません。
お肌のうるおいは、セラミドなどの肌の保湿成分の不足によって乾燥肌が起こります。
また、乾燥によってシワになるように感じますが、表面的に水分が失われてちりめんジワが起こる程度です。
お風呂などに入ったり、保湿すれば元に戻ります。
シワはもっと肌の内部での変化、コラーゲンの減少や変質が起こって起こるものです。
水だけ洗顔のスキンケアは不正解!
「皮脂を落としすぎないように、朝は水ですすぐだけスキンケア」
洗顔についてはこのようなスキンケア法も良く聞きます。
これは間違いです。
皮脂には水分の蒸発を防いだり、細菌から守る働きや外からの刺激などを緩和する働きがありとても大切なものです。
しかし、分泌される皮脂を長時間残しておくことも良いことではありません。
皮脂は時間と共に酸化し、肌老化の原因となったり、ニキビの原因となります。
また、化粧水などを使っても、皮脂が落ちていなければ、見事にはじかれて浸透することは難しくなります。
人間は寝ている間にも汗をかき、皮脂を分泌させています。
洗顔はきちんと洗顔料によって、汚れと皮脂を洗い流しリセットするために行うものです。
化粧水などをしっかりと染み込ませ、健康な皮膚を作るための準備をするのです。